2007-03-19

「この青空に約束を」クリア。ちょっとした感想。

ひさびさにエロゲ。去年からプレイしていたんですが、やっとのことでオールクリアしました。クリアまでに時間がかかり過ぎなのは、恋愛ADVはプレイするのにパワーがいることと、終わらせてしまうのが余りに惜しかったというのが理由。
クリア順は奈緒子→沙衣里→宮穂→凛奈→静→海己。

舞台は本州から少し南に位置する、人口3000人程度の離島「南栄生島」。島にある唯一の学園「高見塚学園」に通う主人公 星野航と、5人の学生+1人の教師が共同生活を送る、学園に程近い高台にある木造の古びた建物「つぐみ寮」が舞台。1年後にはとある事情で取り壊しの決まってるいる「つぐみ寮」を物語の中心にして、約束された別れの日に向けてストーリーは進行していきます。
書き出してみると実にオーソドックスなハーレムものな訳ですが、つぐみ寮に集う7人の絆と成長を丁寧に描いたシナリオに見事に心を捉えられました。

物語は、つぐみ寮へ新たに加わった凛奈が他のキャラクタたちと心を通わせるまでを描いた第1部、ヒロインたちが主人公と関係深めていく第2部、各ヒロインと結ばれてからの個別ルートとなる第3部に別れています。展開的には、2部でのそれぞれのヒロインに設定された物語を経て、3部の個別ルーとではどのヒロインも抱えている障害を乗り越えていこうとするんですが、主人公の真直ぐな想いと、仲間たちの心からの応援、それを受けたヒロイン自身の力によってエンディングを迎えるという、ごまかしの無いストーリーが素直に胸に届きますね。
また、劇中で語られることでもあるんですが、つぐみ寮の「7人」が、個別ルートに入った後も「5人と2人」になるのではなく、あくまで「7人の中の2人」として最後まで描かれているのも良かったですね。

キャラ別にストーリーを評するなら、奈緒子、凛奈、沙衣里のストーリーは純粋によく出来た恋愛もので、宮穂はありあまるキャラの魅力に引っ張られ、海巳は後半が説明不足になって物足りなく、静は展開がいささか強引過ぎて恋愛要素に無理矢理っぽさを感じ、おまけに配置されているルートは余りに蛇足ってところでしょうか。
個人的には各キャラとの個別のストーリーというよりも、「南栄生島」、「つぐみ寮」という舞台にすっかり魅了されて癒されまくっていた感じです。
愛すべきダメ教師っぷりを全開にしていた沙衣ちゃんが仲間たちの大切な場所を守るために孤軍奮闘する職員会議のシーンや外の世界とのコミュニケーションを拒んでいた静が仲間たちの声援によって成長していこうと立ち上がるシーン、凛奈シナリオで海巳の扮したウェンディが凛奈の扮したピーターパンに語りかけるシーン、最後のグランドエンディング、といった恋愛ADVとしての本質から離れたこのシーンが最も心に残っているというところが、この作品の魅力を大きく表しているように思います。グランドエンディングは本当に涙なくして見ることが出来なかったです...。

大きな仕掛けや驚きの展開などはない、本当に直球な展開でしたが、その分安心して物語に身を委ねることのできる良質なADVゲームでした。
今年になってPS2版の発売やアニメ化などが発表されていますが、あまりにこのPC版で満足してしまったので、余りそちらには興味をそそられないですね。
とりあえず、これで昨年末に購入したまま積んでいたファンディスクを始めれるので、しばしまたつぐみ寮で癒されてきます。

[ゲーム]

« Taiji All Stars 「FEMME FATALE」 | ホーム | Xbox360に追い風吹いてるぞ。»

コメント

コメントする



トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://worthless.sakura.ne.jp/mt/mt-tb.cgi/414