2004-07-03

重松清「エイジ」

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エイジ (新潮文庫)
重松 清
新潮社 2004-06

by G-Tools

東京郊外のニュータウンに暮らす中学2年生の主人公 エイジ。街で起こっていた連続通り魔事件の犯人は同級生だった。家族のこと、友だちのこと、好きな女の子のこと、そしてキレた同級生のことをエイジは考える。

一気に読んでしまった。
読み終わったあとで感じた居心地の悪さは何だろう?本書巻末の解説では実際の中学校の校長が「この物語をコドモがオトナにメタモルフォーゼするプロセスを描いた傑作だと考えている」と書いている。オトナって何だ?

中学生じゃない作者が中学生の視点で描いた中学生らしい物語。でもやっぱりどこかで「こうであって欲しい中学生」みたいなものが見え隠れしてる気がして、それでどうにも背中の辺りがむず痒いんだ。
なんだか苛立つのは巻末の解説者の言葉よりも劇中のエイジたちの言葉の方が僕にとって身近に聞こえることだろうか。オトナって何だ?

[文庫]

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