2006-06-29
恩田陸「ライオンハート」
読了。時を超え、時空を超えて、刹那巡り会い続ける2人のSFラブロマンス
作者のきめ細かい描写はとても映像的で、作中に印象的で美しいシーンがたくさんある。前半の「エアハート嬢の到着」では、冷たい雨に打たれながら、その現場に立ち会っているかのように感じるし、「春」の雨上がりの虹をくぐってエリザベスがやってくるシーンは、とても神秘的で美しい。
それだけに後半、物型が抽象的で分かりにくくなっていくのは残念。いまひとつ整理しきれていないように思うなぁ。
オチは特に驚くような展開ではなかったけれど、美しく描ききれていて良かった。
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